呪271話「これからの話」感想・呪全体総括

※このブログには原作者・呪術廻戦へのわるくち・失礼な言葉がたくさん含まれます。原作関係者の方にはなるべく読んでほしくないです

最終話に関して感想

  • 1年ズの共闘、穏やかな日々を待ち望んでいたので、素直にうれしい。3人揃って任務に赴くのは八十八以来か 最初の六本木の任務、八十八と比較して、3人がお互いに信頼を寄せている様子が伺える。今までの軌跡を感じさせる回だった
  • 恵、他の二人より経歴長いだけあって、通常任務で大変頼りになる
  • 「もう五条悟とかど~でもよくない?」五条悟という突出した力に依存せずともよい世界・呪術界を、虎杖たちには作っていってほしいという意味ではあるだろうが、「五条悟とかど~でもよ」くはないだよ。
  • 「五条悟とかど~でもよくない?」芥見(先生) 心の声漏れとるぞ ファンが想定より付きすぎたことで、色んな苦労があったんだろうとお察しします。でもやっぱり五条悟かっこいいからみんなほっとけないって!
  • メタなこと言うと、五条死亡後のヘイト管理というか、五条ファンの読者をできる限り失望させず、慎重に最終回まで連れてくるやり方はうまかった気がする。まんまと最終回まで読みました。
    (五条の死亡時、「これが僕の妄想でないことを祈るよ」で意味深に退場
    →回想で五条を頻繁に登場させる
    →最後五条の生死について明確な言及を避けてend)

五条悟について

  • 五条悟、自分は0~7巻までの先生らしいふるまいが印象に残っていて、獄門彊開門後、特に死亡時・五条in乙骨の際の彼の様子は多少違和感があった。青春に閉じこもって、他者とは一線を引くような感じの。
  • 親友である夏油は、五条にとってかけがえのない存在であることはもちろん前提としてある。それにしても彼が期待して面倒を見ていた生徒すら「理解してもらおうとは思わない」と突き放してきたので、そんな心持ちで生徒を育てていたのか…。と、ちょっぴり寂しかった。
    (236話空港での「花」発言/261話乙骨「一人で怪物になろうとしないでください!」に対しての「そりゃ無理な話だよ」)
  • 生徒のことを信頼していないわけではなくて、むしろ自分とは違う強さを持つ可能性を秘めている生徒たちに彼は期待をしているわけだけど、こっちは五条のこと理解したいし知りたいのに、そんな風に彼の方からシャットアウトされたら寂しい。
  • とはいえ。とはいえ、術式もあって個人主義にならざるを得なかった男が、
    夏油という親友を得て、夏油の離反を経て呪術界の改革に目を向け、
    若者を育て、未来に繋ぐ橋渡しに命を懸けた事実は、五条悟というキャラクターを「魅力的」と形容するに十分な理由たり得るんですよ。
  • 五条、ありがとうね。

よくわかんなかったポイント

  • 「強者としての孤独」の話。宿儺・五条・鹿紫雲に共感できなかった。突然なんか言われたんですけど。意味わかんな~い。勝手に寂しがってろし。
  • 総監部殺しを決行した動機(夏油に置いて行かれたから僕も怪物になる!)。「総監部を殺すという手段を取らずに呪術界の改革を進める」というのが物語当初の五条のスタンスだったのに、サイレント宗旨替えしてたから。五条というキャラクターがブレたので納得できなかった

ここもっと描写ほしかったポイント

  • 伏黒恵の生き方に大きな影響を与えた「伏黒津美紀」についてはぜひ、書いてほしかった。死滅回游なんて最初は津美紀を救うために奔走する話だし、津美紀を救う動機の説明にもなったと思うんですよ。「ただの善人」で終わっていい立ち位置の少女じゃなかった。
  • 五条が伏黒津美紀に、甚爾殺しを伝えて謝る機会を設けるべきだった。伏黒津美紀という一人の子どもの人生を、父親殺しにより五条は大きく揺さぶったので。伏黒恵同様、彼女にも誠意を示すべきだった。
  • あとは各キャラクター、人となりを知る前にみんな死亡していくので、死なせるよりも前にもっと生かしてキャラクターを描いてほしかった。
  • 他、伏線として気になるところ◆野薔薇の実家◆生前の宿儺・天元・羂索◆藤原・菅原について◆虎杖仁◆虎杖香織◆虎杖の作り方について(播磨の話など)

てか味方を殺しすぎ

  • 殺しすぎ!!!よくないよそういうの

    死亡の展開が必要だった・殺されてもしゃーない

    宿儺、重面春太(私が嫌いなので)

    折本里香、伏黒甚爾、虎杖倭助、夏油(死亡していないと話が始まらないので)

    羂索(高羽とM1出場して昇天する黒幕 呪術廻戦じゃなかったらかなり、おこだよ。)

    天元(亡くなるというより闇堕ち?闇堕ちしないと話が進まないので。それにしても超重複同化はどうしてなんとかなったんだっけ?)

    レジィ(強敵であり、死に際がかっこよかった。また恵に呪いを託す様子がおぞましかったので)

    真人、漏瑚、花御、陀艮、壊相、血塗
    (それぞれ敵として、良い最後だった)

    針千鈞(こんな人いたっけね)、黒沐死、ドルゥヴ・ラクダワラ、蝗GUY、禪院扇、禪院甚壱
    (まあ死んでもいいでしょうこの辺は)

    真依(真希が完全なフィジギフになるため、双子の枷を取り払うためにどうしても。「葦を啣む」はお話が全部良かった)

    夜蛾(楽巌寺改心のきっかけ。彼の術式の特殊さが判明する回でもあったし、彼が戦闘で失われた命をずっと弔ってきた姿勢にぐっときた)

    九十九(特級術師を安易に殺さないで! でも脹相を人間と認めたあの描写はとっても好き。)

    脹相(九十九にせっかく人間と認められて、虎杖たちにも受け入れられたのに亡くなってしまった。とても無念)

    七海(虎杖に思いを託す姿勢が良かった。しかし、死亡による衝撃重視という感じがする)

    直毘人、石流、烏鷺、黄櫨折(描写浅め、物語上、生きていても亡くなっていてもなんとでもなるキャラかと思ったので。生きてたら生きていたで活かしようはあった気がする)

    メカ丸(生きていたらいたでもっと活かしようがあったと思う)

    順平(漫画のスピード感との兼ね合いで難しいとは思うが、単行本記載のようなキャラ設定を漫画本編で見せられていたらもっと彼に共感できた。また、死亡による衝撃重視という感じがする)

    津美紀(前述の通り。伏黒恵の行動原理となる人だったので、彼のことを知るためにも、死なせるにしても描写がほしかった)

    鹿紫雲(初登場時・秤戦スゲーかっこよかったが、死亡時ちょっとがっかりだったキャラ。明らかに敗色濃厚だったところでむざむざ宿儺の餌食になり、なんか愛の話してさよならされた)

    パンダの兄・姉(殺されたのに、物語の展開に益する部分が何もなかった)



    なんで殺した?

パク…オマージュについて

  • エヴァ、HUNTER×HUNTER、Fateをごった煮しつつ、時折ボーボボが乱入するゆかいなダークファンタジー漫画だった
  • 引用をけっこう「そのまま」、持ってきて、元ネタを知っているファンは不快になることもあるだろう…、という描写もあり、肝を冷やすこともしばしばあった。(乙骨(碇シンジ)、うずまき(伊藤潤二先生)、死滅回游(ハンタのグリートアイランド)、真贋相愛(Fate)、巻頭カラーの犬(フジファブリック)など)
  • 私は芥見先生のことが好きになっちゃったので彼の肩を持つことにする。スタンスとしては以前も申し上げた通り、以下の立場をとりたい。

    ・オマージュネタをドン!することによる、「作品に、元ネタの意味を重ねる」効果って、B級グルメみたいな味があって、正直めっちゃおいし~スよね。おいしいよね⁉ 呪ってそういうの多いじゃないですか、エヴァとか。gg先生と自分とで共通話題を共有して楽しんでる感じ。かつ今の話の本筋にそのニュアンスが載ってくるの、楽しい。呪のそういうところも好き。だけど各所と係争にならない程度にうまく立ち回ってほしい。呪266話「人外魔境新宿決戦㊲」・267話「人外魔境新宿決戦㊳」感想

話全体を通しての感想

  • ~渋谷事変までは、主人公中心に1年生たちの活躍が多く見られ、話に「活気」があった。八十八、事変の虎杖・伏黒共闘といった、1年ズが信頼を寄せる過程が良い。
  • 小沢優子の回、良かった。
  • 東堂の存在しない記憶は結局何に由来していたんだ…。
  • 渋谷事変では、伏黒が重面に屈して魔虚羅を召喚したのが、解せない。相手が雑魚キャラだったので、魔虚羅のような「召喚したら何が起こるかわからない」危ない式神をこんな相手に呼ばなくても、良かったんじゃ…という気持ちがある。
    彼には失血死の危険が迫っていて、死を免れるには彼の手持ちでは魔虚羅しか手がなかった、しかし、八十八では魔虚羅召喚をこらえて領域展開に踏み切るという成長を見せたのにまた逆戻りしてしまった、という印象。
  • 死滅回游編は呪術高専側の行動理由がいまいち納得いかなかった
    (伏黒津美紀を助けるために高専メンバー全員で動いていたが、なぜ?
    呪術高専は仮にも公的機関であり、呪術的な物事の統括機関であると思うので、
    あの状況だったらまず羂索を倒す・死滅回游のシステム自体を解体する方向で動くべきだと思った。その中で、伏黒恵が津美紀を救うために奔走するというならまだわかる)
  • 綺羅羅の術式/天元のお部屋の「これが」「こうなるわけか」、未だによくわかってない
  • レジィ戦、仙台戦、非常にかっこよかった。秤vs鹿紫雲戦も、パチンコという要素のトンチキ感はぬぐえないが、よかった。
  • 真希のレベルアップに刀の人と河童を投入!ギリギリでオモロが勝つので許します 呪術廻戦でなかったら許容していなかったと思う
  • 「恵が宿儺の器になる」は完全に盲点で、何よりも衝撃だった。この回見事に早バレを食らい、本誌を手にするまで気持ちが苦しかった。
  • 人外魔境新宿決戦、戦闘、かっこいい。今までの戦闘をなぞるように五条が戦っていて、生徒たちが戦いの中で学んだことに決して無駄なことはないんだと実感でき、良かった。
  • 五条の死後はもうひたすら敗色濃厚で、読んでて「次はこのキャラが死んじゃうのか」と思いながら読んでいたので、(実際には生還した人も多くいたけれど)毎週しんどかった。
  • 五条in乙骨は、羂索の術式が私は嫌いなので、全然受け入れられなかった。乙骨の強さは五条的な強さに近い部分がある気がする。怪物にならなければならない。ただ、石流・烏鷺を生かした姿勢などは乙骨独自の生き方であって、ここは五条とは違う部分であると思う。
  • 羂索の謀略が一番の悪であったとはいえ、◆伏黒・五条による宿儺の器死刑保留◆事変での伏黒の魔虚羅召喚◆真希の禪院家一家郎党皆殺し◆五条による総監部殺害、といった、高専メンバーの過失、罪として看過できないものがあった。改革に向けてどうしても必要だったとはいえ、実行者たちがそれを反省する姿勢がよく見られない点は、納得いかない。
  • 虎杖が全編を通じて獲得した、「意味のある死なんてない」「人はただ生きているだけで、そこに価値がある」「何回だってやり直せる」というスタンスは、尊くて、温かい。
  • 生徒が生き残って、よかった。できれば五条にも生きて、今の生徒たちを見守ってほしかったが。
  • 伏黒恵が、この先の人生も前を向いて進んでいけるといいな。

「呪術廻戦」という体験全体の感想

  • ハマった流れは以下の通り

    家族が観て中々面白かったというので2期のアニメ鑑賞
    →ぼちぼち漫画をそろえる(確か見始めた当初、アニメの影響か書店に全く在庫がなく、手始めに1・6・14巻と飛び飛びで入手した覚えがある。)
    →しばらくして本誌勢に。ちょうど死滅回游編に入るところだった
    →サークル参加などして今に至る

  • 呪術廻戦の漫画本編だけでなく、アニメや広告、SNSでの告知、展示会といった原作の「外」での体験も、原作を追いながら一緒に楽しむことができ、非常に楽しい体験だった。
  • また初めて同人活動をやることになり、SNSで面白い人脈形成ができたのも良かった。自分の生活圏だけでは出会えない人と知り合い、コミュニケーションをとることができ、楽しかった。特に、SNSでは距離の障壁が全くないので、自分の居住地と離れている方とも交流が持てるのが、面白い。

芥見先生ありがとう

  • 長らく、連載お疲れ様でした。呪術廻戦展やファンブック、GIGAでの新規情報も楽しく拝見・拝読しました。どうか、ご自愛下さい。