・掌印の省略の話は原作76話時点で出てきてたけど、これがまさか200話超えてから回収されるとは思わなんだ。無下限呪術ほど威力のある術式発動を、一文字に縮めることこそが術式の粋なわけだ。ここの術式の話、改めてアニメで見ると「バケモン…」としか言いようのない術式濫用っぷりで、すごい。最近の本誌と併せて鑑賞して、術式の強さに加えて、その術式を十全に活かすアイデアの発案、それを実行する実行力が五条悟の強さなのだと感心した。
・五条が最強になったから、任務も一人で負うようになった夏油。悟(と同等の強さ)には自分はなれないという「諦め」、今まで悟と同等であったと錯覚していた自分への「呆れ」など色んな気持ちを抱いているだろうけど、やっぱり単純に「寂しい」気持ちがあるんじゃないかな
・五条が、「傑ちょっと痩せた?」と夏油の変化には気付いているところが、本当に辛い。五条は夏油を信用してたから、夏油が大丈夫と言う以上、そこから彼の心中に突っ込むことは無かった。
・電車の車窓、車内の表現、これは…エヴァンゲリヲンやね。(エヴァンゲリヲンだねおじさん)
・夏油がいきなり真っ裸になったので、え、夏油そんな…セクシー枠⁉ などと動揺したけど原作でも裸でしたね。予告PVでもあったシーン。シャワーの音と盤星教信者の拍手の音を重ねる描写は秀逸。
・夏油、登場するたびに隈が濃くなる。
・「呪術師やっていけそうか? 辛くないか?」の夏油の声、細い。
・「猿め…」を踏まえての、「私の隣に座っておいてか?」なのね。灰原に対する皮肉でもあり、自分に対する皮肉でもある。
・「あなたがあの…⁉」「おっいいね どのどの?」「特級のくせに任務を全く受けず海外をプラプラしているろくでなしの…」「私高専って嫌ーい」(スネた…)の一連の絵のデフォルメ、会話のリズム、好き。
・原作では九十九さんは「突然出てきたご機嫌お姉さん」という感じであったが、アニメでは声に特級の格と品があり、美しい作画と相まって、とても良かった。素晴らしい。夏油が現在抱えている悩みを彼女に告白し、それに対し九十九が教えを与える場面に、より説得力が増した。
・椅子を蹴り飛ばす七海。「もうあの人一人で良くないですか?」の苦し気な声。
・選択を終えてしまった夏油の眼、澄んでいる。
・書類に記された、無慈悲な「処刑対象」の文字。最早ここ、変な笑いが出ましたね。とても良い場面です。最悪で。
・傑離反の報告を聞く五条の怒気と焦燥を孕んだ声、握った拳から流れる血、やるせない。
・硝子さん、離反後の夏油に遭遇した場面ではもう夏油を連れ戻そうだとか、そんな気持ちは全くない様子だし、五条が来たらもうその場から離れてしまっている。「こいつはもう別の道を歩むと決めた様子だし、私が何を言おうと無駄だな」などと思っていたかな。
・夏油がこんな状態になる前に、私を頼ってほしかった、「私がいたろ」の重み。
・新宿問答、音楽がライトで良かった。
・教祖として舞台上に降り立った夏油が「困りましたね」と手を口に添えるの、あまりに無邪気、扇情的。
・「私に従え、猿共」決まりましたね。+10000000点。
・伏黒を訪ねてくる五条、早口。うさんくさい。
・五条が表情を変えたの、「何年も会ってないから顔も覚えていない」の瞬間だったかな? いずれにせよ、本来そこにいるべき親がいないことを平気に思えてしまっている伏黒に、はっとした表情を見せる五条、良い。
・頭を押さえつけられる(撫でられる)伏黒、やわらかいゴムボールみたいでかわいい。
・津美紀ちゃん! 津美紀ちゃん!
・「僕に置いていかれないくらい」で目を静かに閉じる五条、良い。
・ちゃんと♡まで表現しきってくれました、「別に♡」。良い。
・夜蛾先生が、ただでさえ少ない入学者を振り落とすような入学理由を尋ねるようになったの、夏油離反以降なのかもしれないなと思ったりしました。いや、夏油が心中で抱えていた気持ちについて、夜蛾先生がどれだけ知っていたかは、わからないけれど。自分本位な奴じゃないと、呪術には向かない。入学の問答は、これ以上、最悪の呪詛師を今後呪術高専から出さないために必要な措置であった。また、夜蛾が、信頼していた生徒を闇に落としてしまった責任を取る方法でもあったのではないか。入学の問答は、呪術師に向く生徒を選別する方法であり、夜蛾の償いでもある。